ウールは天然の防臭効果を備えていることが研究によって立証され、ウール製品の防臭効果が科学的に裏付けられたことで、ブランド各社は「洗濯の回数を減らす」コレクションを打ち出しています。
ウール素材の衣服や生地は、繊維特有の性質により、天然の防臭性を備えています。ウール繊維は、コットンの2倍、ポリエステルの30倍という大量の湿気を吸収することができるため、肌をドライに保ち、汗やバクテリア、不快なにおいを防ぐことができます。また、独自の化学構造により、においが広がる前に吸着し、洗濯時まで閉じ込めます。
ウールは天然の特性によりにおいを防ぎます。
ウールには独自の湿気調整に優れているため、においの影響を最小限に抑えることができます。
- ウールは吸湿性のある繊維で、最大で自らの重量の35%もの水分を吸収するため、肌の表面をドライに保ち、バクテリアの繁殖を抑えます。
- 着用している間、ウールはにおいを吸収して繊維の中に閉じ込めます。また、バクテリアが繁殖しにくいため、結果として、より長く衣服の爽やかさが続きます。
- 閉じ込められたにおいは、洗濯の際にウール製品から一気に放出されます。そのため、洗濯後はコットンや合成繊維に比べてにおいが残りません。
ウールを着ると、他の繊維で作られた衣服に比べて、より長い間爽やかさが続きます
ウール生地は、他の天然繊維(コットンなど)や人工繊維(ポリエステルなど)を使った生地と比べて、着用後のにおいが少ないのが特徴です。研究により、洗濯していないポリエステルの衣服には強いにおいが残るが、洗濯していないウールの衣服のにおいは弱いままであることが示されています。13人のにおいの専門家が参加したニュージーランドのある研究では、ウール生地に残る体臭はポリエステル生地よりも平均66%、コットン生地よりも28%少ないことが明らかになりました。
ウールを着るとにおいが抑えられることが立証されています
生地がにおいを吸着・放出する特徴は、特にスポーツウェアなどに影響します。
ディーキン大学フロンティア材料研究所が実施したこの研究では、においの残り方についてポリエステルとウール混紡に含まれるウールの影響を評価しました。試験したすべての生地において、ウールはにおいを吸着する能力が最も高いことがわかりました。
体臭が強い場合、吸着力がより重要になりますが、ウール100%はポリエステルとウール混紡よりも高い吸着力を示しました。
CSIROが体臭のある人を対象に実施した試験でスポーツ・ソックスの性能を調査
CSIROが体臭のある人を対象に実施した試験(下図を参照)では、特に合成繊維のソックスと比較した場合に、着用後のにおいのなさと洗濯後のにおいのなさの両方で、メリノウールのソックスの方がよいと評価されました。
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